“旅人に人気の神社で真っ先に名前が挙がるのが、出雲大社です。出雲大社は島根県出雲市にある神社で、創立は神代とされています。毎年10月には日本中の八百万の神が出雲大社に集まり、会議が開かれています。神道にとって大切な中心地であるから、旅を楽しむ人にとっても魅力的なスポットです。
旅をしながら写真を撮る人は多いですが、出雲大社にはたくさんの撮影スポットがあります。本殿は24メートルあり、鉄骨ビルの8階建てに相当する高さです。迫力のある建物が日本古来の技術で建てられていますから、様々な角度から撮影する人の姿が見られます。象徴的なものはおおしめ縄で、長さ13.5メートルあります。日本最大と言われていて、初めて見た人はみな圧倒されるスケールです。その下を人が通るところが写真に撮れますが、遠近感の乱れを感じられる珍しい写真が撮影可能です。
人が旅に出るタイミングは、人生の節目であることが多いです。現代では学校を卒業した後や転職準備期間などがよくあるタイミングです。その節目で人が神社に求めるのが縁結びです。出雲大社は縁結びをする神様の代表格ですから、新しい出会いを必要とする人から人気があります。
人が旅をする動機はさまざまですが、美しい景色を求めて各地を巡る人は珍しくありません。そういったタイプの旅人から人気があるのが伊勢神宮です。
伊勢神宮は外宮から参拝するのがならわしです。外宮神楽殿は入母屋造りの建物で、銅板葺の屋根が印象的です。ここは大々神楽という古来からの歌舞を行う場所で、その舞台には独特の荘厳さと華やかさがあります。江戸時代の一般人は一生に一度でいいから、ここで神楽を見たいと思っていたそうです。参拝の記念として人気の御朱印がもらえます。
外宮のまがたま池は、まがたまの形をした池で、6月には菖蒲が咲きます。水と花の美しさを神宮で堪能できるのは貴重でしょう。内宮にある宇治橋は精巧に作られた木造橋で、伝統の場所に足を踏み入れる気持ちを盛り上げてくれます。下からのアングルだと橋の構造がよく分かるから、渡る前に川岸付近まで歩く必要があります。参拝前の御手洗場も日本的な美をたたえています。整然と並ぶ柄杓と苔むした石造りの水盤、そこから溢れる水は訪れる人の心に訴えかけるものがあります。
天照大御神を祀る皇大神宮は、桧の白木を使って建築されています。日本の寺社仏閣の中でもシンプルな美しさを持つ理由は、高床式の穀倉から発展したからです。いにしえの人々の暮らしを想像したくなる姿です。”