教派神道(きょうはしんとう)とは?

教派 神道(きょうはしんとう)という宗教用語を見聞きしたことがある人は多いはずですが、詳しい内容まで知っている人は少ないと言えます。難しそうだと感じられるかもしれませんが、これは神道系宗教団体の総称です。宗派神道という言葉がありますが、これも教派 神道を指しています。

教派神道(きょうはしんとう)とは?

教派 神道とは明治時代に分派独立して公認されたものであり、合計13の団体から構成されているものだと覚えておけば良いでしょう。明治新政をきっかけに独立教派となったときには、実は14の団体で構成されていました。しかしながら、途中で1教派が離脱したので13団体になったという背景があります。そのため、教派 神道という呼ばれ方ではなく、神道 十 三 派という呼ばれ方をすることもあると知っておくと良いです。

狭義では神道を宣教する教派の中で段階的に公認された団体だとされていますが、広義では教派 神道連合会に加入した団体も含まれることになっています。教派 神道について調べたときに出てくる団体名や数に違いがあると感じたことがある人もいるかもしれませんが、それは狭義と広義のどちらで捉えているかの違いがあるからだと知っておきましょう。

神社神道と比較されることが多く、神社神道は日本各地における神社や慣習的な信仰の集団だと言えます。教派 神道は大教院の理念を受け継いでいるという性質が強く、全ての神々を祭っている姿勢の団体が多いという違いがあるでしょう。

教派 神道の歴史は非常に興味深いものです。明治の新政府は新たな政治体制確立のために奮闘しますが、その中で宣教師による仏教攻撃が起こりました。仏教攻撃による弊害が生じた結果、神道仏教各派混合を目指すことになりますが、統一は困難であるという判断に至ります。結果として、神仏分離を行うことになりましたが、分派独立を選ぶ者が後を絶たず、このような団体が誕生することになりました。

現在でも耳にするものなので、どういった団体であるのか理解を深めておくことがおすすめだと言えます。名前のイメージから何となく恐れ多いものであったり怖いものであったりすると勘違いしてしまう人もいますが、実際にはそのようなことはありません。あくまでも時代の移り変わりをきっかけに形成されることになったものであり、過激なものでも危険なものでもないことが分かるはずです。長年この形で落ち着いており、ここから変化することは少ないと予測できることも知っておくと良いでしょう。