しめ縄の意味と由来

神社や神棚など神聖な場所にはしめ縄が使われていますが、それがどのような意味があるのか、どんな由来があるのかと気になっている人もいるのではないでしょうか。

最近はスピリチュアルなものに関心を持つ若い世代も増えていますし、手軽にできるお清めの方法を知りたいと考える人も増えているようです。開運グッズやお清めに役立つ新しいアイテムも登場していますが、宗教的な意味合いについてはあまり考えていない人もいるのではないでしょうか。

現在でも、お正月飾りなどには欠かすことができない存在ですが、その意味をよく知らずに飾っているという人も少なくありません。神道は、日本様々な神様を信仰する多神教のことですが、その歴史はかなり古いものとなっています。とはいえ、教典や具体的な教えなどはありません。身近な神祭具にはどのような意味があるのかということになりますが、これは神様が降りてきた神聖な場所を示すものとなっています。神の領域と現世とを分ける結界の意味もあり、不純なものを寄せ付けないという意味合いもあります。

では、しめ縄(シメナワ)の由来はどこから来ているのかも気になるところです。古事記に書かれている天照大神の神話から来ていると伝えられています。大昔、天照大神が岩戸にこもってしまい、世界が暗闇に包まれてしまいましたが、天鈿女命の踊りによって岩戸から出てきました。そして、再び岩戸にこもらないようにという意味で岩戸にしめ縄をつけたとのことです。こうしたエピソードからシメナワは神様のテリトリーを守る印という意味を持つようになったといわれています。

しめ飾りと呼ばれるものもありますが、これはお正月の飾りで縁起物の飾り物となっています。しめ飾りはお正月に飾るもの、しめ縄は神社や神棚に神道での神祭具であると理解しておくと良いでしょう。しめ縄に使う縄の材料は藁です。作り方は藁すぐりと呼ばれる作業から始めることになります。これは、稲の茎以外の部分を大きな櫛のような器具で落としきれな茎だけを選んでいきます。そして、選ばれた藁は木槌でたたく、お湯をかけるなどの作業で柔らかくしていきます。柔らかくすることで編みやすくなるとのことです。神社に飾るようなものは、柔らかく細くなってはいけないので、硬くしっかりと巻いていくことになります。

家庭用に飾るものは、インテリア用品としても販売されていますが、最近はよりモダンでおしゃれなデザインのものも増えてきました。”